阿呆

なんだか自分が、どんどん阿呆になっていってる気がする。

いえ、もちろん最初からどちらかといえば阿呆の部類だったけど。

いろんなことに憤ったりもするけれど、基本的に世の中の流れに疎い。

疎いくせに、時おり世界のごくごく表面的な、その端っこも端っこに

何かのきっかけでちょっと触れてみて、一時的にわあわあ反応してる。

本質的なことを理解しないまま。

まあ平たくいえば無責任、無関心…恥ずかしながら。

ええ、そう。認めるのは恥ずかしいけれど、そうなんだ。

衣食愛情満ち足りて、ますますその傾向が激しくなってるような…。

ノロケでもなんでもなくて、時おりいかんな~と思いつつ、

頭はぼうっとエンジンがかからない。

エンジンがかからない頭で、生きてるって結局どういうことなんだろ…と、思う。

暇なのか。

義務やしがらみから解放されたとき、

めいいっぱい自由を有効活用する人もいて、

でもたぶん、そんな人は制約の下ですら、試行錯誤して、創意工夫して

2しかない自由を5に変換できるのだと思う。

わたしは、わたしは。

幼い頃の逸話に

「今夜、なに食べたい?」とおばあちゃんが訊くと、

「なんでもい~い、どれでもい~い…」と、

やせっぽちのからだをくねらせながらいう…というのがあるのだけれど、

そこに遠慮が混じっていたとはいえ…意志薄弱? ぐずぐず、くねくね。

あがた森魚さんの『清怨夜曲』という曲に

〈君は仕合わせに眠くなれ〉という歌詞がある。

乙女の頃はいいなあ、素敵だなぁ…と聴いていたけれど、

実際、今のわたし、寝すぎじゃないだろか。

なんだか透明な泡の中で生きてるみたい、だ。

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