さびしいの

朝から胸がしゅんとしている。

以前日記にも書いた弟分・Jから、昨夜、突然のメール。

「ミオ、元気?僕はちょっと酔っぱらってる…。あのね、伝えなきゃいけないことがあって。事情があって、実はこの夏からカナダに移ることになったんだ…。今週から一度韓国に帰国し、5月にまたフランスにひと月滞在して、その後カナダに移る。5月には会いたいし、こうしてミオとも出会えたんだから、フランスへ来たことは後悔してないよ」

ようやく二十歳を過ぎたばかりの彼。今年、ベルギーの美大を受験する予定だった。ベルギーだって国外だけれど、地続きなぶん、どこかで日本、韓国より近いくらいに感じていたのに。それがまさか、カナダなんて。本当に遠くに行っちゃうのね…。今週一時帰国なら、準備で忙しいだろうから、とにかく会えたときに詳しい事情は聴くわ、すごく残念よ、と、取り急ぎ書き送ったが、返事はなかった。酔っぱらって眠ったのかしら。

去年、フランス語コースがはじまるその日、いちばん最初に話したのがJだった。廊下の壁に寄りかかって、どこの出身?からはじまった会話。たらたらと易きに流れる、甘ったれたところなんか自分とよく似ている気もしたし、その素直さ、気負いのなさは見習うべきだと思ったし、何より、可愛い奴だった。

ああ、さびしいなぁ…。

一年前、海を渡って友人たちとさよならした、あの時の切なさがひたひたと実感をもって胸にあふれる。今度は私、見送る側なのね。永遠のさよならじゃないのはわかっていても、でもね、一年は短すぎたわ。やっぱり、とても、さみしい。

この一年、ローランとふたり、ぴったりくっついて暮らしてきて、この居心地の良さはこれからもきっと変わらない。

”でもね、そろそろ外に出て、もっと人と交わるべきよ” 

心の中でそんな声がした。

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