劇画的日々

久しぶりの友人夫婦と近所で飲む。

近所に暮らす友人というのは互いに帰りの心配などしなくてよいから気が楽。

とはいえ、もともと遠くに呑みにいくことはほとんどなくて、

どちらかというと我が家に誰かが遊びに来る、のが定番ではあるのだけれど。

すっかりバカンスモードのパリ、

この夜、お目当てだったバーの前で待ち合わせると、すでに夏季休業中。

かわりに夏の間だけ出現する〈空地バー〉でピザをつまみながら呑んだ。

草むらの間にテーブルとイス、パラソルや長椅子が置かれ、

屋台で飲み物や簡単なおつまみが購入できる。

こういう怠い感じの好きだわぁ。

二軒目のハワイアンバーでは、それぞれ甘めのカクテルを一杯。

途中、喫煙タイムで友人とガロ談義。

「先日、日本文化センターでやってたガロ展行ってきたよ」

「え!?行きたかった~!!」

と、フランス人ながらEroguroをこよなく愛する友人。

いわく『Gekigaって単語にはどことなくメランコリックなイメージがある』らしい。

へえ、そうなのか…

漫画じみたものを描きだすようになってからも、

自分の描いているものと〈漫画〉という単語のあいだになんとなくの隔たりを感じていたから、

単純に「そうか〈劇画〉か…いいな」と納得した夜だった。


狭いながらも楽しい我が家 ♪ 

ルーティンながら心地よい暮らし…♪ 

自堕落な日々にちいさな変化を投入しようと、

秋からパリ市主催のバンドデシネ講座に週一で通うことにした。 

というわけで、日ごろ怠けてばかりのわたしも秋からは半ば強制的に描く機会が増える。

その前の手慣らしに…と、描き始めたのがこちら。

ストーリーも登場人物もなにひとつ絞らないままのスタート。

この次なにが起こるか…は、明日が来なきゃわからない。

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